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「答えはその人の中にある」
緩和ケア認定看護師として患者さんや御家族と関わる時、自分の価値観で物事を判断しないようにするために、いつも自分に言い聞かせている大切な言葉です。
生命の危機に直面している患者さんやその御家族は、心と身体に様々なつらさを抱えています。緩和ケアによってそのつらさが和らぐことで、ご自身の思いや願い、そして「自分が大切にしたい事はなにか」に気づくことができると言われています。患者さんが最期までその人らしく生きるために、また、ご家族がこれからの人生を前向きに歩んでいけるように、緩和ケアを届けていきたいと思っています。
緩和ケアはチーム医療です。当院では、緩和ケアに携わるスタッフ同士がお互いを思いやり、その専門性を活かすことができるチーム作りを目指しています。
済生会川俣病院 緩和ケア認定看護師 菅野ひとみ
今後の医療の課題として高齢者人口・要介護者の増加といった2025年問題や医療の高度化・複雑化、医師不足が挙げられており、看護師特定行為が推進されています。
私は看護師特定行為の呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連、呼吸器(長期呼吸療法に係るもの)関連の区分を研修修了し、当院で定期的な気管カニューレ交換などの活動をしています。気管カニューレ交換など今までは医師の時間に合わせて行ってきましたが、医師の包括的指示(手順書)で特定行為を行えるため患者さんの時間に合わせて行えるようになり、医師の治療方針を予測し早めに対応・相談することで治療がスムーズに行えるようになりました。また特定行為を看護師が行うことで医師の負担の軽減につながり、他患者さんの診察・治療など病院としての役割・機能を今まで以上に果たせられるよう努めています。
特定行為に必要な知識や技術を習得することで病態アセスメントや対応力が向上し、根拠をもってスタッフやケアチームメンバーに説明や依頼が行えるようになりました。また医師と看護師の信頼関係が高まり、コミュニケーションが活発化することで、医療の質と安全の向上につながっていると感じています。
看護師特定行為研修修了者としてチーム医療のキーパーソンとなり患者の状態を見極めることで、タイムリーな対応が行えるよう心がけ、治療・生活の両面から患者を支えることができるように活動できるようになりました。そのため地域包括ケアとして他部門との関わりが増え、退院調節に役立てることが多くなりました。当院の地域包括ケアに貢献できるようこれからも活動し、看護師特定行為研修修了者の普及のために周知・理解を進めていきたいと思います。
済生会川俣病院 特定看護師 菅野藤智